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秋の俳句

2014年

山近き故郷の空の十三夜

 鹿屋市は1000m以下の低山が多い。低山ではあるが何となく荒々しい印象の連山である。 空気が透き通った日は一跨ぎで辿りつけそうに近く感じる。恐らく自宅周辺から7、8キロくらいかと推測している。が、車を持たない身にはそこまでの交通手段が無いのでまだ行ったことはない。最も車輌の通過しない遊歩道や静かな緑地ならその程度は歩けるのだが……。
 その山の上空に、美しい十三夜の月が、星空を照らしていた。まだ馴染めぬ心を幾分か勇気づけてくれた。いつか歩いて行ってみたい。

2013年

ひたすらにまつすぐな道耕畝の忌

 この地は、農地が多いため、退屈なほどただひたすらまっすぐな道が多い。
 ご存知種田山頭火の「まつすぐな道でさみしい」の本歌取りである。
 山頭火の歩いた時代のまっすぐな道はどんなだったろうか。人家は少なく、夕刻ともなると辺りは暗く、悪道も多かったことだろう。
 山頭火の句なればこそさみしさも倍増する。まっすぐな道は今でも寂しい。
 現在は、何処もアスファルト化されてしまって、土の道が無い。違う意味でのさみしさも覚える。

2012年

秋灯やとんこつスープ匂ふ路地

 九州出身なのでラーメンと言えばとんこつスープである。
 特に祖母の家が食堂だったので、子どもの頃祖母に会いに行くと店には “とんこつ” の香りが充満している。
 上京間もない頃、街の路地裏を歩いていたら、何処からともなく “とんこつ” スープの香りがプーンと漂ってきた。大人になり暫く遠ざかっていた香りが、祖母の顔と共に幼い昔が蘇ってきた。

もぎたてと一筆添へて梨送る

 千葉県市川市主催の「市川を詠む」の、市川をテーマにした、短歌・俳句・川柳の三部門で年一回募集されている。
 千葉の友人に誘われて初めて応募してみた。市川に行ったことは無かったが、東村山市も市川市と同様に梨が特産品という共通項から、梨を題材に詠んだ。
 毎年9月初旬になると、郷里の母と、長年お世話になっているお得意様に、「もぎたてです」と一筆添えて梨を送っている。そのまんまの句です。

秋風や頬に貼りたる絆創膏

 これは以前ニュース映像で、赤城農政大臣が頬に絆創膏貼っているシーンを思い出して作ったもの。マスコミ報道も意地悪な感じで何だかお気の毒な気がしました。秋風がヒューと吹いていました(笑)。

秋の暮無口になりて登る坂

 説明の必要も無いそのままの句。よく歩くほうなので、長い距離を歩くのは苦に感じないが、坂道はやはり苦手である。ハーハー、ゼーゼー、つい無口になってしまう。坂道がこたえる齢なり…。と嘆くにはまだ早い!

身に入むや廃線となり里の駅

 故郷の思い出のローカル線はとうの昔に廃線になっている。幼くて詳細な記憶は薄れているが、広大な田園風景の中をゆったりと走る光景は、長閑な昭和の田舎そのものだ。すっかり車社会となった平成の田舎は、高齢化が加速している。今だからこそ、鉄道の必要性を感じる。
 人口10万人都市で鉄道が無いのはこの市だけらしい。もし鉄道があったなら、せめて鹿児島市内までの路線があったなら、“陸の孤島” とはならず、もう少し発展していたかもしれない。などと思うのは私だけだろうか。


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